自分が正しいと思っていたあの頃

ストーリー

  (最終更新日:2020.11.17)

自分がとった態度で相手が怒る。「周りがおかしくて私は正しい」そう思っていたあの頃。<ブラック企業物語【第2話】>

長女研究家の稀子(きこ)です。自分では普通だと思っていたのに、自分がとった態度で相手が怒る。社会人を経験していたらこんなことはよくあることではないだろうか。正義感の強い長女からすれば、どうしても「相手の方がおかしい!」そう思ってしまいがち。だがしかし、真実はそうではないのだ。そんなの信じられない!と思うかもしれないが、「相手の方がおかしい!」とばかり思って「大切なこと」を見落としている限りあなたの態度で腹を立てる人が必ずまた現れることとなる。

さて、今回は私が大学卒業後に入社したブラック企業に勤めていた頃のストーリーのうち、先輩社員から受けた「教育的指導」を紹介した後に、長女研究家として「自分では普通だと思っていたのに、自分がとった態度で相手が怒る」について、長女に知っておいてもらいたい大事なことをお伝えしよう。

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同期NO1を目指すギラギラ時代スタート

ブラック企業物語【第1話】でお伝えした通り、店舗研修のあと念願の商品部に仮配属された私は、「同期の中で1番最初に仕入れ担当になてやる!」とより一層ギラギラ感を増していた。

与えられる日々の仕事をフルパワーでこなし、同時に部長や課長に商品の提案するという猛アプローチを始めていた。

私が入社した2003年頃のこの会社は、設備環境がアナログで商品部にはパソコンが数台しかなく、それを20名以上の社員で使うという環境だった。

必要な作業のためにパソコンを順番に使うという、なんとも非効率的な環境だったのだ。

最近はどこの会社も1人1台パソコンをあてがわれるので、この時どうやって仕事をしていたのが今では謎である。

懐かしい話だが、ブラインドタッチができなかった私は誰よりも仕事ができるようになりたかったので、自宅でブラインドタッチ練習ソフトで猛練習をしていた。

とにかく「できることは何でもする!」というスローガンのもと努力を惜しまないギラギラっぷりであった。

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言われたことは守らなきゃ!

さて、仮配属期間が終わり、本配属なった新入社員には18時の定時で帰ることが義務付けられていた。

そんな折、18時になる間際にコピーの仕事を言い渡され、18時に帰ることを「絶対に守らなくてはいけない義務」だと感じていた私は、コピーの仕事を近くを通ったF先輩にお願いすることを思いつく。

「F先輩、新入社員は18時に上がらないといけないので、このコピーお願いできますか。よろしくお願いします!!」

まくし立てるようにそう説明し、資料を一式ばさっと手渡した。

その後は後ろも振り返らずダッシュでデスクを片づけ、18時のタイムカード打刻を終えた。

「定時帰宅」という義務を守れ安心して帰宅したのだが、翌日出勤してみると予期せぬ事態が待ち受けていた。

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教育的指導、いきなりのレッドカード

F先輩にコピーをお願いした翌日、出社するとI先輩から「ちょっと話があるんだけど」と個別の呼び出しがかかった。

何を話されるのか全く予想もつかなかった私は、キョトンとしながらI先輩の前に座った。

するとI先輩は私にこう切り出した。

「Fさんから昨日の話を聞いたけど、先輩に対する態度じゃないよね。」

前日のF先輩への仕事の依頼についてのお説教だったのだ。

本配属後早々、私は「社会人としての教育的指導」を受けたのである。

しかも、いきなりレッドカード。

だがしかし、この時の私の気持ちを正直に話すと「えっ!?いけなかったの!?なんで?」という驚きの方が強かった。

「18時に帰らないといけないっていう義務を守ったのに、なんで怒られるんだろう。何がいけないんだ??」

心の中ではそう思いながら、「すみません。」とI先輩に謝り、F先輩にも謝りに行った。

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謝りはしたが本音は

先ほどは「何がいけないんだ??」なんてかわいらしい部分だけを伝えたが、本音を言ってしまえば、F先輩に対し「心が狭いな~。新入社員なんだから気づかう優しさがあってもいいのに。」

な~んて言う、えげつないことを思っていた。

もちろん当時の私は、お世話好きの「こじらせ長女」。

お世話することが人生で最も大切なことだと思っていたので、先輩に対する自分のこの考えをえげつないなんて1ミリも思ってもいなかった。

むしろ「私の感覚が正しい」とさえ思っていたくらいだ。

まあ、兎にも角にも教育的指導を受け「社会って結構厳しいんだな~。自分の感覚じゃいけない時もあるんだ。」と学習した。

先に話ておくと、私はこの会社にいる3年数か月の間に何度も社会人としての教育的指導を受けることになる。

最後に語るが私の中にある、「あること」のせいでたびたび人に不快な思いをさせ続けたのだった。

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教育の厳しさはピカイチ!

現在4社以上の会社で働いてみて思うのだが、このブラック企業が一番、社員教育が厳しかった。

企業の特色を「サークル」「部活」「軍隊」と表現することがあるが、まさしく私がいたこの会社は「軍隊」。

しかも「絶対社長制」のスーパー独裁政権での軍隊であった。

社長が部屋に入れば、全員が起立してあいさつ。

社長に挨拶を似なければ、社長から「あいつ明日からこさせるな」と言われる始末。

出社したら自分の席に着く前に部長と課長に挨拶。

社長や上司、先輩に対する態度、後輩教育の仕方、お客さまへの態度、どれもこれもがスパルタだった。

だが、このブラック企業で過ごす中、私のおかしなプライドや偏った正義感が少しずつ強制されたので、今では良かったと思っている。

この軍隊経験が初の社会人経験だったので、のちに転職したときには、染みついた軍人根性を振り払うのにかなり時間がかかった。

生ぬるい他の社員の態度に最初はよくイライラしていたくらいだ。

しかし、ゆる~い環境に慣れてしまえば、もう二度と軍隊会社で社長のために命を燃やすことなどはできない。

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おわりに(長女研究家としての考察)

さて、私のブラック企業ストーリはまだまだ続いていくのですが、第2話はここまで。

改めまして長女研究家の稀子(きこ)です。

冒頭でお伝えしたように「自分では普通だと思っていたのに、自分がとった態度で相手が怒る。」についてお伝えしていきましょう。

なかなかすぐには理解はできないかもしれませんが、あなたの周りにいる人は「あなたの内側の投影」です。

「内側」は、心や本音、潜在意識と思ってください。

私が先輩社員から「先輩への態度ではない」と教育的指導を受けた時、怒られた理由を当時の私は「仕事を頼んだこと」だと思っていました。

でも、本当はそうじゃないんです。

仕事を頼んだことではなく、先輩は私が「まくし立てるようにそう説明し、資料を一式ばさっと手渡した」その「心のなさやガサツさ」に怒ったのです。

人は「大切に扱われなかったとき」に大きく感情が揺れ動きます。

「怒り」か「悲しみ」どちらかに大きく感情が振れるのです。

F先輩の場合、大切に扱われなかったことが怒りになった訳ですね。

では、なぜ私はF先輩に「心のなさやガサツさ」を感じさせてしまったのか。

それは、私が私に対してガサツな態度を取っていたから。

つまり、私は私に対して「自分を大切にしていない」「自分を粗末に扱っている」をしていたのです。

だから、F先輩にも同じ扱いをしても普通だと感じたのです。

ここまで読んでハッとしましたか?

冒頭で「相手の方がおかしい!」とばかり思って「大切なこと」を見落としている限りあなたの態度で腹を立てる人が必ずまた現れるとお伝えしましたが、この「大切なこと」とは、

「自分を大切にしていない」=「人を大切にできない」=「人に大切にしてもらえない」

「自分を粗末に扱う」=「人を粗末に扱う」=「人に粗末に扱われる」

そう、私の中にある「あること」のせいでたびたび人に不快な思いをさせ続けたのは、「私が私を大切にしていなかったこと」なのです。

私のサロンも「私は何もしてないのに、周りの人がひどいことを言ったり、ひどい態度をするんです」と悩みを打ち明けてくれる方が多くいます。

でも、その方に「あなたは、あなたが好きですか?」ときくと「2割くらいなら好き」とか「あまり好きじゃない」と答えるのです。

かつての私も「自分を好きになるって何?」「自分を大切にするってどうするの?」と思っていた「こじらせ長女」だったので、自分を好きではありませんでした。

でも、自分を好きじゃないって本当は「異常事態」なのです。

「自分を100%好きじゃない」というのは、本来生命の危機くらい大変な状態なのですよ。

ちょっと考えてみていただきたいのですが、生まれたばかりの赤ちゃんや2歳くらいの子どもに「自分を嫌い」って概念があると思いますか?

生まれた瞬間から「自分を嫌いな人間なんていない」のです。

赤ちゃんが、「ちょっと自分は自分が嫌いなんで母乳はいらないっす」とか「いや、自分が嫌いで申し訳ないんでオムツ変えなくていいっす」とか思ったりしないですよね。

自分の不快をすぐに快に変えてもらうように必死に泣け叫びますよね。

ということは、「自分が嫌い」「自分が好きじゃない」は後天的にあなたが自分をそう思うようになっただけなんです。

いつどのタイミングであなたが自分を好きじゃないと感じるようになったのか、大切に扱えなくなったのかの大元の原因を見つけ出し、それを変えていかないといけないのです。

さて、本当はもっとこのテーマについて語りたいところですが、長くなってしまうのでここまでにします。

もし、あなたが「自分を好きじゃない異常事態」から本気で抜け出す覚悟ができたなら「アデプトプログラム」をお勧めします。

今の私が、自分を好きになれたのはこの「アデプトプログラム」を受けたからなのです。

私がどう変化したのか詳しく知りたい場合には、あわせて「【第16幕】人生が大きく変わった2015年。私に何があったのか。」を読んでみてください。

ブラック企業物語の3話はこちら↓↓↓

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この記事を書いた人

長女研究家 櫻本稀子
長女研究家 櫻本稀子
1980年4月2日生まれ。スピリチュアル・ビューティーサロン代表。弟が生まれた3歳から「両親から愛されていない」と思い込み、長女をこじらせはじめる。だが、2015年に受講した「アデプトプログラム」をきっかけにたった2年半でこじらせた親子関係を修復。その経験から長女特有の「ネガティブパターン」に気がつく。このパターンを全ての長女が理解すれば「みんながもっと簡単に幸せになれる!」と思い、長女研究家として本サイトCOJILabo.にて長女が幸せになるコツを配信中。→詳しいプロフィールはこちら

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