<気づけばタオルで首を絞めていた>
10代、20代のころは「老いをリアルに感じられない特殊な時期」だからか「若さゆえにあふれる自信」という、今となれば摩訶不思議でしかないパワーのおかげで、なかなか思い通りにいかないハチャメチャな人生でも何とかなっていた。だがしかし、30歳からは年を重ねるごとに自分が老いていくこともリアルにイメージできるようになる。同級生や世間一般のリア充女性たちと自分との差、自分が思い描く理想の自分との現実の自分との差が「恐怖や不安」という形で重たくのしかかってきた。今回は、そんな頃の私のお話。夢も希望もなく、ただただ人生が暗闇に包まれ「死にたい気持ち」と共に過ごした暗黒時代。そんな死生活っぷりをぶっちゃけてしまおう。
目次
長女の切なる願い
30代に入った私はこんなことを願うようになっていた。
■結婚して幸せになりたい
■天職をみつけたい
■自分の魂の役目を100%果たしたい
■孤独感を無くしたい
■自信が持てない自分と決別したい
この願いを叶えるべく、「向上心」と言う名の元、より一層自分を磨くことに夢中になっていった。
だがしかし、どんなに自分を磨いても自分の願いが叶う気配さえしない。
「こんなに頑張っているのに何がいけないんだろう。。」次第にそう思うことが増えていった。
長女であることにイライラする
さらに、年を重ねるごとにこんな自分に嫌気がさすようになる。
■強すぎる責任感
■頑張りすぎる
■真面目すぎるが故の正義感
とにもかくにも長女特有の性格のようなものが、自分の望みを邪魔する原因になっている気がして長女である自分にイライラしていた。
そして、「長女っぽい」と言われることにイライラしショックを受けるようになっていった。
終わりの見えない自分磨き
長女の呪縛からなかなか抜けられない自分に嫌気がさしながらも、「自分を磨いていればいつか変われるはず」そう思いながら自分を鼓舞して自分磨きを続ける。
だがしかし、次第に終わりの見えない自分磨きに嫌気がさすようになっていく。
むしろ、自分を磨けば磨くほど私が望む願いが程遠くなっていっているようにさえ感じていた。
今ならその理由が、「自分の心を無視したまま自分ではない誰か」になろうと努力をしていたからだとわかるが、当時の私には、こんなに努力をしているのになぜ変われないのか全く理解ができなかった。
親子関係の改善に本気になった2010年
結婚して幸せになりたいのに、いつも女にだらしないダメンズばかりを好きになってしまう。
そして、あまりタイプではない相手に告白されると勢いに押されてつき合ってしまうが、3ヵ月もしないうちに相手に振られる。
結婚の手前のにある恋愛さえうまくいかないことが大きな悩みだった私は、なぜそうなのか知りたくていろいろな本を読みあさり、「親子関係がその理由である」という1つの答えに行きつく。
そして同時に、自分の人生がうまくいっていないのは、両親のせいなのだと両親に対する怒りと悲しみが増すことになる。
過去の私は相当な親嫌いだった。
24時間356日のほぼすべてと言っても過言でないほど頭の中が「両親が嫌い」「親に愛されてない」という思考で埋め尽くされていた。
会社の飲み会などで家族の話題などが出ると、私はほぼ無言。
家族の問題には触れたくなかったし、楽しく話せるエピソードなんてないと思っていた。
親を選んで生まれてこれないことに苛立ち、正しく愛してくれない両親のせいで私の人生がうまくいかないと怒り狂っていたのだ。
ただ、私の人生を望むものに変えるには両親との関係を両親への想いを何とかしなくてはいけないと知ることで、そこに意識を集中させるようになった。
キネシオロジーとの出会い
「親子関係の改善」という課題は決まったが、いったいどうしたらいいのだろうと思いあぐねていた。
しかし、意識をしっかり定めると不思議と必要な情報が入ってくるものである。
ひょんなことから過去の習いごとの先生と再会し、悩みを打ち明けたところ「稀子ちゃんの悩みにきっと力になってくれるはずだよ」と言ってキネシオロジーの先生を紹介してくれたのだった。
さて、キネシオロジーの先生を紹介してもらった私は、2010年2月からの約5年間、年に1回~2回のペースで有料の個人セッションを受けるようになる。
自分の現状を変えるべくキネシオロジーの筋肉反射でチェックをしてもらいながら、音叉ヒーリング・フラワーバッチ・胎内回帰などを使ったセッションを繰り返し受けるようになる。
一人ぼっちの恐怖、老後の孤独に怯える
キネシオロジーの有料セッションを受け始め、以前よりは抱えていた問題に対するストレスや重たい気持ちが楽になっていった。
だがしかし、変わらず「両親にも愛されていない」「心を許せる女友達もいない」「大切に思ってくれる恋人もいない」のないないづくしで、一人ぼっちの恐怖に震えることが多くあった。
30歳を過ぎても昼は生活のために3ヵ月更新の派遣社員として働き、夜は奨学金と見栄で積み重ねた借金の返済のために水商売のアルバイトをかけもつ日々。
そんな不安定極まりない日々が私の恐怖心に拍車をかけた。
このまま一人で老いてゆき、仕事もなくなってしまうかもしれない将来や老後の孤独に本気で怯えていた。
「もう若いうちに死んでしまいたい。」
何度も何度もその想いが浮かんできていた。
私の悩みを綴った2012年のノートには「今までの人生だとちっとも楽しいと思えない。借金をすべて返済できたら、もう死んでも悔いはない」という言葉が残っている。
借金を返済してからというのが、真面目な長女っぽくて今なら笑える。
世には、自己破産さえものともせずにお気楽に人生を楽しんでいる女性もいるというのに、どこまでも真面目な自分が自分を苦しめるという、長女気質とは恐ろしいものである。
週末ウツ
さて、「今までの人生だとちっとも楽しいと思えない。借金をすべて返済できたら、もう死んでも悔いはない」と綴るくらい、32歳の私の私生活は本当に真っ暗闇の中だった。
32歳になってもまともな恋愛もできず結婚も望めない。
夢中になれる趣味もなく、仕事も心の底から楽しいわけじゃない。
お金もなければ、心を許せる友達もいない。
さらに、有料のセッションを受け始めてから2年が経つにもかかわらず、現実を変えられない。
そんな自分にがっかりし、すっかり自信を失っていた。
週末は体がだるくて気分も沈み、ベッドから起き上がることができずに1日中寝ていた。
ブラック企業で経験した本気のウツとは違ったが、無気力なこの状態は、まさに週末ウツ状態。
24時間中20時間は寝ているなんてことはざらだった。
死にたい気持ちと隣り合わせ
表面的には、会社に行けば会社の同僚とおしゃべりしたり、アルバイトのホステス業もそれなりに楽しい。
だけど「結婚して幸せになりたい」「天職をみつけたい」「自分の魂の役目を100%果たしたい」「孤独感を無くしたい」「自信が持てない自分と決別したい」そんな思いを抱いていた私にとっては、ちっともそうならない現状にうんざりし、そうなれない自分を責める毎日が続く。
この頃は、ベッドに横たわり気がつくとタオルを自分の首に巻き、その両端を自分の手で握っているなんてこともしばしばあった。
「死にたい」そんな気持ちがいつも隣り合わせで、孤独を感じるたびにムクムクとその気持ちが大きくなっていたのだ。
おわりに
大学卒業後に勤めた会社でウツになった私ですが、30代に入ったこの時の方がよりつらい日々でした。
「老い」というものは人の恐怖心を加速させますね。
さて、現在では自分の好きなことを仕事にしている私ですが、この頃の私は全く持って自分の好きなこともわからずもがき苦しんでいました。
自分を磨いても磨いても恋愛もうまくいかないし、好きなことも見つけられない。
お金を払ってセッションを受けても、大きくは変わっていかない自分に嫌気がさし変われない自分を責めていました。
実は、この自分を責めるという「罪悪感」が曲者でした。
多くの長女はこの「罪悪感」によって、目に見えないクサビで自分をがんじがらめにしてしまいます。
親や環境のせいではなく、自分に対する「罪悪感」が何もかもが想い通りにならない原因なのです。
この罪悪感を手放せたとき、思ってもみなかった世界が広がっていきます。
ただ、この罪悪感をひとりで手放すのはとても難しい。
なぜならば、自分を責めることが習慣になりすぎで、自分を責めていることに気がつけないから。
私のサロンに来る多くの女性のお話を聞いていても結局はこの「罪悪感」が鯨飲で、それに気がつけず苦しんでいるのです。
ちなみに私もこの罪悪感にちゃんと気がつけるようになるまで2年かかりました。
気がつけるようになったのは、2015年の2月にアデプトプログラムを受講し、いろんなエネルギーケアをすることで自分心の状態に気づけるようになったからです。
長女が幸せになるには、きちんと思考とエネルギーのケアをして自分の心、感情をとり戻すことが大切になります。
さて、この死生活でしかなかった30代のお話は14幕に続きます。
COJILabo.編集長 長女研究家 櫻本稀子(さくらもときこ)
この記事を書いた人
- 1980年4月2日生まれ。スピリチュアル・ビューティーサロン代表。弟が生まれた3歳から「両親から愛されていない」と思い込み、長女をこじらせはじめる。だが、2015年に受講した「アデプトプログラム」をきっかけにたった2年半でこじらせた親子関係を修復。その経験から長女特有の「ネガティブパターン」に気がつく。このパターンを全ての長女が理解すれば「みんながもっと簡単に幸せになれる!」と思い、長女研究家として本サイトCOJILabo.にて長女が幸せになるコツを配信中。→詳しいプロフィールはこちら
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