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ストーリー

【第12幕】ブラック企業との決別と転職。派遣という働き方。

<市場によって価値は変わる>

ここまでのストーリーでもお話ししてきたが、私が新卒で入社した会社は「絶対社長制」の今でいう「ブラック企業」だった。「有給はあるが誰が使っていいと言った」というような空気感の中、身を粉にして働くことこそが美徳とされていた。定時になると慌ててタイムカードを切り、そのあとも働き続けるなんてことはざらだった。そして、退職していく人の多くが「自律神経失調症」になっていた。しかし、そんな企業だとしても辞めて転職すると「果たして他の会社でやっていけるのか」そんな不安がわいてきて、辛くても今の環境を選んでしまうのだ。そんな思いとの闘いを繰り返したのちにブラック企業との決別を決意し、派遣社員として働きだした私のお話をお届けしよう。転職して私が思ったことは?派遣社員の実情とは?

転職への不安

新卒で入社した会社で3年目を迎えた私は、このままこの会社で働き続けることに不安を感じていた。

入社当初は社長を信頼し「社長に認められたい」という思いもある中で仕事を頑張っていた。

だがしかし、3年経ったこのころは社長が暴走しだし、午前と午後では出される指示が全く違うなんてことが続くようになる。

社長の鶴の一声で、何日もかけて一生懸命創り上げた資料が何の意味もなさなくなるなんてことはざらだった。

社長決裁を終えて企画を進めていた商品をみた社長が突然「こんなの認めていない。売れない。」なんて言い出し、メーカーに泣いてもらったこともある。

そんな日々が続き、全くもって社長を信じて頑張ろうなんて気持ちはなくなっていく。

むしろ、このままこの会社で頑張り続ける未来は絶対にないと思うようになっていった。

ただ、「転職」を考えると、この会社で身に着けたスキルが本当に他社で通用するのかを不安になった。

なぜなら、会社の制度は軍隊みたいだが、若い人が多くどこかみんな頼りなく仕事に関して学生の集まり的な感じもあったからだ。

「転職」という言葉が頭に浮かぶたびに「他者で通用するのか」という思いが湧いてきてなかなか転職に向けた行動が起こせずにいた。

ブラック企業との決別

詳しい経緯などは別の機会にお伝えするつもりなのだが、2016年7月に私はこのブラック企業を退社する。

その決意をする前の私は、社内で最も信頼していた浜崎あゆみ似の元ギャルであるギャル子先輩と共に「新規事業」の中心メンバーとして仕事をしていた。

この新規事業はギャル子先輩が社長から直々に「一任する」と任されたものであり、先輩が仕事のパートナーとして私を選んでくれたのだった。

そして私たち2人は、「この仕事を一生懸命やって、それでも社長が信じられないと思ったら会社を辞めよう」と誓っていた。

新規事業がスタートした時は社長も口を出してくることはなく、ギャル子先輩とともに久々に楽しく仕事を進めていた。

だが、新規事業も佳境となり店舗がもうすぐオープンすると言った時に、ついに社長が意味の分からない口出しをしてきたのだった。

コンセプトと全く関係のない商品を仕入れるように指示してきたり、無理して仕事を推し進め肺炎になりかけた私に対し社長が「あいつが悪い。自己管理がなっていない。」と言ったりすることにギャル子先輩がブチ切れ、彼女が先に退職を決意したのだった。

私もさすがにこの頃はもう無理だと思い、ギャル子先輩のいない会社に何の価値も感じなかったので私も退職を決意したのだった。

新規事業の店舗オープンをもって退職することを会社に告げ、店舗オープンから1週間ほどで退職の運びとなる。

この退職については、いまでは笑ってしまうブラック企業らしい恐ろしいエピソードがあれこれあるのだが、それは別の機会に語ろう。

失業保険をあてにした私がバカだった

ブラック企業を退職した後「失業保険をもらえばいいや」と半ば軽く考えていた私は、国の制度というものの煩わしさと恐ろしさに直面する。

失業するとすぐにお金がもらえると思っていた私がバカだった。

自己都合で退社した場合、お金がもらえるのは職を失ってハローワークに登録した日から3か月以上経ってからなのだ。

しかも、収入が無い相手に対し交通費をかけて登録やら書類提出やら研修などに来させるのだから鬼である。

ハローワークに失業登録に行くとアルバイトもしてはいけない7日間の待機期間がまず待っている。

それが終了すると今度は、給付制限期間と呼ばれる3か月を待たなくてはいけない。

この3か月の間に失業保険の支払いは一切ない。

この事実を知った時の私には、失業保険というのはお金を受け取る人をいかに減らすかの「脱落ゲーム」にしか思えなかった。

今まで一生懸命支払ってきた雇用保険は何だったんだろうと空しくなった。

自己都合での退社と言っても「命の危険」を感じての退社という場合もある。

もっと国は配慮すべきだと思った。

余談だが、今回この記事を書くにあたって再度失業保険について調べ直し、驚愕の事実を知った。

当時、給付制限期間と呼ばれる3か月はアルバイトで得る給与にも上限があるから押さえないといけないと説明されたのだが、そんなことはないらしい。

ガーン。あの貧困の苦しい期間は過ごさなくてもいい時間だったのか!!!

私が受けた説明を勘違いしたのか、説明した人が間違えたのか、説明した人が分かりにくい説明をしたのかもう分からないが、貯金もない状態で退職した私はお金がない非常に苦しい期間を過ごしたのであった。

離職は、計画的にである。

専業主婦へのあこがれがたった1週間で打ち砕かれる

さて、文句を言っていても仕方がないので国の定めたルールに従い失業保険の支払いを待つ私。

この頃の私は「専業主婦」になるのが夢だった。

まぁ、夢というのは大げさで母親が専業主婦だったので小さい頃から自分は専業主婦になるものだと思っていたのだ。

だがしかし、失業して1週間で「専業主婦は無理!」と確信する。

働かずにいる自分に飽きてしまい、社会とのつながりのない家だけの生活に耐えられなくなったのだ。

仕事が嫌で「早く結婚して専業主婦になりたい!」そんな焦りから彼氏とうまくいかなくなってフラれた私はいったい何だったのか。

空しい気持ちになる。

就職先が決まらない苦痛

働かないことに苦痛を感じだした私は、失業保険が支払われる3か月後までダラダラと貯蓄を食いつぶすことに恐怖を感じ、早期に再就職することでもらえる「再就職手当」をゲットすることに目標を切り替える。

ただ、再就職と言ってもブラック企業で働くことで「正社員トラウマ」となった私は、自分の人生に向き合う時間がとりたかったのでしっかり休みの取れる「派遣社員」で働くことを決意する。

最初は「派遣社員」のシステムなどわからず、いちから調べることにうんざりもしたが、再就職が早ければ早いほど「再就職手当」の金額が増えるのでキューピッチで派遣登録を進めていく。

がしかし、急いでいる時ほどうまくいかないものである。

なかなか仕事が決まらないのだ。

しかも驚いたことに希望する派遣先の会社で面談をするたびにこんなことを言われたのだ。

「それだけ活躍していたあなたには、うちの仕事はつまらないと思います。」

驚きでしかなかった。

仕事ができるのに採用されない。

そんな世界があることにショックを受ける。

この頃はまだ実家で過ごしていた私は、なかなか再就職できない自分が申し訳なく、母親に「なかなか仕事が決まらなくてごめん」と謝っていた。

罪悪感に押しつぶされそうになりながら仕事探しを続ける。

堅苦しい面接に嫌気がさす

さて、なかなか派遣での仕事が決まらすモンモンとしていた私は、真面目に面接に臨むことがバカバカしくなってしまう。

しっかりスーツを着てハキハキと自己アピールをしても「それだけ活躍していたあなたには、うちの仕事はつまらないと思います。」とお断りされてしまうなら、いっそのこと真面目をやめてしまおうと決意する。

面接に臨む服装もスーツをやめて自分が好きものにして、それでも働いて欲しいと思ってくれることろで働こうと肚(はら)を決めた。

こう決めると面白いもので、すぐに仕事が決まったのだ。

スーツをやめオフィスカジュアルに含めなくはない自分の好きな服に、好きなアクセサリーをつけ、ざっくばらんに話をした会社の派遣面談に合格する。

こちらが個性を出した途端、個性ある会社での仕事が決まったのだ。

大手建設機器メーカーでの人事部で派遣社員として働くことになる。

派遣の実情

派遣で働き始めて1つ驚いたことがある。

それは、ブラック企業では「仕事が遅い」と怒られることもあったのに、派遣先では「仕事がものすごく早い」と驚かれたのだった。

市場が変わると自分の価値が変わることを知ったのだった。

そして、派遣社員として働くようになり、ひとつ重要なことに気がついた。

「派遣会社にとってお客さまは私たち登録スタッフではなく企業だということ」

お金の流れを考えれば当たり前であるのだが、この事実に気がついた時にはショックだった。

おそらく当時登録していた派遣会社が良くなかっただけだと思うのだが、同じ会社に派遣されていた友達から「派遣会社の営業担当から聞いていた仕事と違う」という悩みを受け明けられたり、「派遣会社の営業担当に話しても何も解決しない」なんてこともよく聞いた。

派遣社員は自分の身は自分で守らなくてはいけないのだ。

おわりに

「転職」に悩む人はきっと多いでしょう。

とくに初めての転職は、分からないことだらけなのでいろんな不安や心配に翻弄されると思います。

特に真面目な長女は、「自分のスキルでは通用しないのではないか」という不安がムクムク湧きやすいことでしょう。

基本的に長女は、「自分に対する評価がものすごく厳しい」ことを覚えておいてください。

小さいころから「お姉ちゃんでしょ」と言われる機会が多かった場合、なんでも「完璧にこなさなくてはいけない」という思い込みが強くなります。

だから、ほかの人からすれば十分に能力があるのに「私には能力がない」と判断してしまうのです。

だから、転職ももっと気楽に考えてトライしてもいいと思います。

もうひとつ長女の転職に関して重要なことは、「会社を辞めずに転職活動をする」こと。

長女は責任感も強いので、「転職活動するなら今の会社を辞めてからじゃなきゃ申し訳ない。」そんな気持ちになると思います。

でも、そんな義理は通さなくて大丈夫。

罪悪感ももたなくてOKです。

世の中、普通に今の会社で働きながら転職活動を水面下で進めてる人が五万といるのだから。

かつて私が派遣社員として働いた会社の社員さんは、私の歓迎会の席で「こないだR社に面接に行ったら落ちちゃった。あははは。」なんてことをみんなの目の前で言っていたくらいです。

真面目な長女の私には、かなり衝撃的なことでした。

どんなことにも共通しますが、「真面目に考えすぎない」これが長女にとっては重要です。

かといって極端に何にも考えずに行動するのもNG。

自分が得たい結果をえるために必要なことをしっかり計画して過度に考えずに取り組むことが大切です。

COJILabo.編集長 長女研究家 櫻本稀子(さくらもときこ)

 

この記事を書いた人

長女研究家 櫻本稀子
長女研究家 櫻本稀子
1980年4月2日生まれ。スピリチュアル・ビューティーサロン代表。弟が生まれた3歳から「両親から愛されていない」と思い込み、長女をこじらせはじめる。だが、2015年に受講した「アデプトプログラム」をきっかけにたった2年半でこじらせた親子関係を修復。その経験から長女特有の「ネガティブパターン」に気がつく。このパターンを全ての長女が理解すれば「みんながもっと簡単に幸せになれる!」と思い、長女研究家として本サイトCOJILabo.にて長女が幸せになるコツを配信中。→詳しいプロフィールはこちら

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